特集

【第18回公演】インタビュー05
新留陽色(高2)

新留陽色(ニックネーム:シニア)
鹿屋中央高校2年

☆歌も演技もダンスも仲間の力で磨きをかけて、笑顔を絶やさない、ひいろ!
ヒメヒコ歴:2年目
趣味・特技:絵本を読むこと
幸せな時:ご飯食べてる時・寝てる時

― ひいろちゃんですね、よろしくお願いします。

お願いします。

― もう涙は枯れましたか?

いやー、だめですね。全然ですね。

― (笑) 感情豊かなのは、すごくいいことだから。うん。

しょっちゅう泣いてますから。

― (笑) 今は何の涙?

今はなんでしょう。不安と緊張です。

― 不安と緊張、そうだよね。(公演が)9月だもんね。

9月なんですよ。

― 期間がすごい短かったからね。

ドキドキしてますね~。

― 今年はオーディションが6月ぐらいだったっけ?

でした。そのぐらいでした。

― そうなんだ。今年の意気込みはどんな感じだったんですか? 学年変わってメンバーも変わって。先輩たちは卒業しちゃったし。

先輩たちが抜けて、さやさんと、だいちさんいらっしゃるんですけど、やっぱり人数が多かったじゃないですか。本当に私たち、その当時の1、2年生はみんな同じぐらいの歴だったので、頼りになってた背中が(なくなって)・・・。でも、さやさんと、だいちさんにリードしていただいて、今もうお二人に頼りながらやってて。すっごい、心強いんです。

― それ、良かったね。二人でみんなをちゃんと背負ってくれてるんだね。

背負っていただいてます。

― でもそれを、ちゃんと支えてあげてるんだよね。

支えられてたらいいんですけど、あまり・・・(笑)

― ひいろちゃんも学年が一つ上になって先輩になったじゃないですか。どんな感じですか? 自分が先輩になった感じって。

最初、先輩って呼ばれた時とか、ひいろさんって呼ばれた時、新鮮な気持ち、ドキッとしちゃう。でも今の1年生とか新入生の人ってすごい上手で、本当にみんな才能の塊。本当にすごいと思って。だから、一瞬気を抜いたら負けてしまうみたいになるので、必死に頑張ってます。

― そうなんだ。自分たちの学年もしっかりやらないとっていう。

頑張ってます。

― じゃあ、細かいところ、いろいろまた聞かせてくださいね。

お願いします。

― 何回も同じことですけど、高校と学年と名前と教えてください。

鹿屋中央高校2年の新留陽色です。

― 呼び名とかニックネームは何かありましたっけ?

去年、話したのは「シニア」ですかね。あははは。

― (笑)そうだったよね~。シニア卒業した?

いや、全然まだ言われてます。まだ現役です。

― まだ言われてるの?(笑)

まだ健在でした(笑)

― 去年の役が、また、たまたまおばあちゃんだったもんね。

(笑)ちょっとおばあちゃんの言い訳がつかなくなっちゃいました。

― (笑)そういえば、去年の役はやってみてどうでしたか?

楽しかったし、おばあちゃん、3年生の先輩とかにもいろんな人に「すごい上手だったよ」って言っていただいて。あと鹿児島弁も♪

― そうそう、鹿児島弁、あったよね~。難しいから、かずま君に聞いて練習しなきゃとか言っててね。

それこそ日曜日の公演の終わりに、お客さんのところ(外でのあいさつ)に行く時に、一人の女性の方に「鹿児島弁、あなた上手だったね~」ってほめて頂いて、めっちゃ嬉しくて。良かった~と思って。その時、集合がかかってたから、あまり話せなかったんですけど。

― そうなんだ。お客さんにそうやって、感動してもらえてね。すっごい、嬉しいね~♪

今年も太郎さんのご意向で、少しだけ徳島弁を使わせていただくんで。

― へ~、そうなんだ。今年は何の役になったのかな。

ナツです。

― なるほど、ナツね(笑)そっか~。今年のナツはっていうか、キャラ作りは最初からひいろちゃん色でいいの? それとも前の役柄みたいに合わせる感じ?

私自身もまだ未だに・・・・1ヶ月前なんですけど、全然安定してなくて。だいちさんとかにアドバイスをいただいたりして、でもやっぱりまだちょっと、ひいろ色が残ってる。

― でもひいろ色が入ってるナツでも、別にいいと私は思うんだけど。

ほんとですか?

― 今までは先生にべったりっていうか、昭彦先生が大好きなキャラだったじゃない? あんなキャラが出るのかな?

ちょっと私が思い描いてたナツ像って、ちょっとオタクっぽくて。ちょっと異性に弱い感じがあるかなって、系の女の子かなと思ってたりしてて・・・何でしょうね(笑)

― そこら辺は、ひいろちゃんの考えた役柄がたぶん出てると思うから、それは楽しみにとっておきます!

頑張ります。うふふふ。

― 練習期間とか短いから、ゆっくり考える時間とかっていうのが限られてて、その中で役作りしていくって大変だよね。

はい、結構。それこそ去年おばあちゃんやってて、女子高生とは全く別のキャラだった。おばあちゃんだから、自分との立ち位置、自分自身とはまた完全に違う人だったから、まだやりやすかったんですけど、同じ女子高生で、でも性格が全然違ったりとか、ちょっと似てる部分はあるけど、みたいな、そういうところが難しくて。

― あ~、逆にね。同じ立場だからこそ難しいものがあるっていう。

試行錯誤してます。

― なるほどなるほど。それは楽しみだなぁ。

私、島のシーンでもセリフが少しあって、「 ゆめさだ」(挿入歌:夢と宿命(さだめ)と」を歌わせていただくんです。 去年、かなさん(ヒメ)と、かずまさん(ヒコ)が歌ってた、あの曲。

― え~? それを、ひいろちゃんが歌うんですね!

そうなんですよ。

― あ~、この前お稽古の取材に行った時に、それをひいろちゃんが歌ってたから、あれ?と思って、役はどうなったかなって思ったんだけど、その時は全然キャストも分かってなくて、だからダブルキャストかな? っても思ったりもしたり、あの場面だったのね。

そうなんですよ。昔、今回の台本をやってた時は、本当にナツとヒコ様が歌ってたらしいんですよ。だからプロポーズの歌というよりかは、今年は、戦いに行くヒコを見守る歌みたいな。

― へ~、そうなんだ。演出は毎回毎回キャストに合わせて、太郎さんも変えていくだろうから、大筋は前と一緒なんだろうけど、今年、ナツすごい役だね。じゃあ、歌のトレーニングとか?

はい、もう、やばいです。本当に歌が苦手な方なので。

― そうだったっけ?

そうなんです。しかも儚(はかな)く歌わないといけなくて。見守る感じだから、ガツンじゃなくて、温かく優しく歌う。その歌い方がすごく難しくて。

― なるほど。

私は割と、声を張り上げて大きな声を出す歌い方が得意というか。そっちの方ができて。だから今、どういう風に歌おうかっていうのを、絶賛スランプ中です(笑)直前まで悩むと思います。多分これは。

― 演技もだけど、歌もね。

そうなんです。ありがたいことに歌をいただいて。

― 気持ちって、やっぱり歌に乗っていくからね。その人の気持ちとか考えてることが、歌に表れる。気持ち的には、儚い温かい感じ、温かいっていうか、寂しい感じなのかな。

戦いに命を懸けていくヒコを、ヒメの前では強がってたけど、戦いの本質というかそれを問いかけられて、ふとを弱さを見せたヒコに、寄り添う・・・寄り添うって言ったらあれですけど、ヒコを見守るじゃないけど、いつまでもここで待ってますから、いつでも帰ってきてください、みたいな。

― そうなんだ。それは、複雑な心情を歌に乗せないといけないから難しいね。

難しいです。今の言葉も、だいちさんと太郎さんの言葉を引用しただけなんですけど。教えていただいて。ふふっ。

― なるほどね~。あと少しだけど、その間にそういうのが掴(つか)めるといいよね。

はい。本当に一番の課題です。

― でも、(泣くのが得意な)ひいろちゃんの、涙が出る優しい気持ちで歌えば・・・。涙が出てくる時にこみ上げる気持ちってあるじゃない。

はい。

― なんか、あの一歩手前みたいな感じじゃないのかな。

あ~、なるほど。確かに。

― 泣いちゃったらダメなんだけど、こみ上げてとどめてる。一番気持ちが盛り上がって、はち切れそうなところ、

あ、分かります!

― そんな感じな気がするよね。すごい大事な場面で、楽しみです。

はい、下手なりに頑張ります!

― 去年の先輩でも歌があまり得意じゃない先輩もいましたけど(誰とは言いませんが、あの面白い先輩ね)それなりに歌ってましたから。うふふ。

そんな、そんな、そう、皆さん上手でしたよね!

― うふふふ。大丈夫です。自信を持って。多分ひいろちゃんは、すぐに入(はい)れるんじゃないかな。

頑張ります。

― 楽しみにしてますね。

― では、今ひいろちゃんの趣味、特技、興味、好きなことって何かありますか?  今、それどころじゃないかもしれないけど。

最近ですね、絵本にハマってて。

― 本当? どういう風に?

一回夏休み中に熱を発したことがあって、その時に暇だなと思って。結構長く風邪をひいてて。歌の練習するのにも喉が痛いし、演技する体力もないなと思った時に、ちっちゃい頃読んでた絵本を久しぶりに読んでみようかな、と思って。そしたら意外と面白いというかハマりだして、懐かしくなりました。

― 懐かしさとね。大きくなってから読むのと、また感情が違うよね。絵本ってね。

その絵本、今メモしてて。

― メモしてるの? 見せて~♪(見せてもらう) へ~、すごいね~。うちも絵本がどっさりあるけど。

そうなんですか?!

― 私もすごい本が好きだし、もちろん子どもには読み聞かせをすごくしてたし。次も次も次も読んで、みたいな感じで、どっさり絵本が必要だった(笑)

絵本って絵を見てるだけでも可愛いじゃないですか。それで、文もついてくる。小説とはまた違った感じで。

― そうそう。で、絵の中にものすごい意味があったりとかするのあるよね。これってこういう仕掛けがあるんだ!みたいな。

絵本の中にも伏線があったりとか。

― そうそう、そういうのもあるよね。そういう発見、面白いよね。

面白いです!子どもの時だと気づけなかったことが、大きくなってから気づいたりする。

― どんなの読んだ?

家にあるのは「ぎんのくま」。一番好きなのがこの「サンタクロースとぎんのくま」っていう本。

― 私の持っている絵本の中にはないぞ、たぶんそれ。どういう話なの?

クリスマスプレゼントでサンタさんからプレゼントをもらった兄弟がいるんですけど、お兄ちゃんには「ぎんのくま」をあげて、妹には「まり」をあげたんですね、サンタさんが。それで、妹が「私はくまの方がほしかったのに」ってけんかしちゃうんですよ。妹が泣いちゃって、お兄ちゃんが、サンタクロースのところに行って、同じくまをもらおうって言って、サンタさんのところまで行くお話です。

― そうなんだ。それはどんなところが好きなの?

最初、お兄ちゃんは妹に「おれのだからさわるな」みたいな感じで、尊大な態度でけんかして泣かしちゃうんですけど、そこから「かわいそうだな」と思って、妹のために、すごい遠いんですよ、サンタさんの家が。そこまで冬の雪の中、一人で歩いて行って、妹のために「もう一個くれませんか」ってお願いしに行く。お兄ちゃんの優しい気持ちが。

― なるほど~。

途中で動物たちと出会うんですけど、その動物たちも後から活躍して。

― へ~、桃太郎みたいな。

(笑)ちょっと、 英国版桃太郎みたいな。

― (笑)そうなんだ。そんな優しい話なのね。

そうなんです。

― 心温まるよね。

温まります。

「しろいうさぎとくろいうさぎ」っていう本があって、その本は一回テレビでもあって。国際問題じゃないけど、黒人白人の問題を絵本にしたのではとか言われた絵本で、色が違う白いウサギと黒いウサギで色が違うけど一緒にいていいの? みたいな。すごい好きなんですよね、そういう本が。

― そういう本って、ひいろちゃんが小さい時読んでた本だよね?

はい、そうです。全部私が読んでた。

― そうなんだ。私もたくさん絵本もってるけど、ジャンルが違うのかな。どれもないもん(笑) これ、多分お母さんセレクトなので、やっぱりお母さんによってセレクトが違うんだね。クマさんの話とか、結構あるよね。「よるくま」とか知らない?

なんか聞いたことあります。

― あとサンタで思い出したのは「忍者サンタ」っていう、面白い本。

え、それどういうことですか?

― 忍者がサンタに扮(ふん)してプレゼントを用意して世界中に配る使命を果たす話なんだけど、そのオノマトペじゃないけども、忍者の出す音がすごく面白くて、ちょっと笑える系のね。

え~、好き~!今度、探してみます。

― あと私が好きだったっていうか、(絵の)仕掛けがすごいなって思ったのが・・・なんていう本だったかな。タイトル忘れちゃったよ。えーと、また思い出したら伝えますね。(「おやすみなさい おつきさま」でした:シンプルな子どもの絵本だけど、子どもはたぶん気付かない絵の仕掛けで、独特の雰囲気の絵本です)
それこそ今度リナで、今月だったか来月だったかな、絵本のイベントあるよね。「大人でも絵本を読みましょう」みたいな。絵本って結構大人の人とか、大きくなってからもいいよね。

いいですよね。

― ではあと、ひいろちゃんの自己PR。自分がどんな人だと思うかっていうのは、どうかな?

自己PRか…うーん。以前に引き続き、騒がしい。未だに騒がしい。あははは。

― (笑)

落ち着きのなさが(笑)

― まだ落ち着いてないの?(笑)

落ち着いてないですね。楽しい方に行っちゃいます。

― いいんじゃない? 楽しくて元気なのは。学校でもヒメヒコでも?

ヒメヒコの時の方が、めちゃめちゃハチャメチャ。

― はじけられるんだよね。ヒメヒコだからね。後輩たちとワイワイ仲良くやったりするのは、できてるんじゃない?

たぶんできてるといいですけど。本当に去年に引き続き、ヒメヒコメンバー、大好きなので。

― 言ってたもんね。その時間がすごい、大好き、大好きってね。

本当に大好きです!

― で、かのやには慣れた?

慣れました。

― 最初、怖かったもんね。

怖かったですね。割と一人で歩けるようになりました(笑)

― 本当?(笑) 気をつけて歩いてね。怖くなくなったの良かったね。うふふ。

― じゃあ、ひいろちゃんの幸せな時は?

ご飯食べてる時♪

― ご飯食べてる時ね。

ご飯と睡眠です♬

― ご飯と睡眠ね。素晴らしい。あと、絵本読んでる時ですから、体の栄養と心の栄養だね。

2年生に上がってから・・・もちろん去年も同じく楽しいんですけど、やっぱり一番真ん中の2年生だからわかる視点というか、先輩からも学べることがあるし、後輩からも学べることがあるし。特に先輩の気持ちになって、去年私がやってしまったこととか、いろいろ「これこうだったんだな」みたいな反省を。

― 先輩に迷惑をかけたんじゃないかって?

ちょっとはしゃぎすぎたとか。

― でも場が明るくなって良かったんじゃないのかな。元気な後輩がいてって、先輩達多分言ってたんじゃない?

そうだったらいいんですけど。やかましいとか思われてなかったかな。

― いやいやいや、ヒメヒコでは元気なのが本当に大事だからね。

元気しか取り柄がないですから。ふふふ。

― そんなことはないですよ~。

― さっき、もうすぐ公演だということでいろいろ今やってることを話してくれたんですけれども、乗り越えてきたことか、仲間のことか、あと目標、努力してること・・・努力は、歌を頑張ってるって言ってたね。今、ヒメヒコの中で何か思っていることとかある?

今年は「第一章」みたいな感じで・・・私たちは第二章しか経験したことがなくて、分かってる人が誰もいなくて、そこが「こうなのかな? こうなのかな?」とか、そういうのとかあって、ちょっとぶつかったり、じゃないけど、そういう感じになったことは何回かあって。あとダンスとかも、豊年節を去年は踊らなかったんですけど、今年はフルで踊るんですよ。

― それは大変だね。

大変です。難しいし、「祝い付け」みたいにヒップホップな感じじゃなくて、本当に島の踊り感がある踊りなので。ももこさんとか、りあさんとかに教えていただいたりして。本当に大変ですけども。

― そうだよね。知らないもんね。

観客席からしか見たことがなくて。

― 観客席から見てたから、なんとなく雰囲気とか、こんな流れとかっていうのは分かるんだよね。でもその踊りの細かいところとか、そういうのをちゃんと覚えないといけないっていうことよね。

それを去年は覚えるだけだったんですけど、今年は覚えて教えるっていう。ワンステップ追加されたので。

― 2年生ならではのね。

教えるのが、私すっごい下手くそで。

― (笑)

もう擬音でしか、説明できない。もう、自分でも何言ってるんだろうっていう(笑)でも、これが、ここね(心寧)がすごく教えるの上手なんですよ。

― そうなんだ。

はい。だからもう、ここねさんに頼りきり。

― いいんじゃない? お互いに補い合いながら、できるところを発揮しながら教えていくって。ね?

私、すっごい恵まれてるなと思って、2年生になってから改めて思って。ダンスのことだったら、ここねさんとか、さやさんとかに聞けるし、歌とか演技だったら、みづきとか、だいちさんとか、とうやとか、そういう・・・もちろんみんなに聞けるんですけど、各々の部門じゃないけど、「ダンスならこの人」「演技ならこの人」みたいな人がいて、困った時、誰に聞けばいいかっていうのが分かっていて、頼れる人が、すごくいてくださる。

― それいいね。

めっちゃ恵まれてるなと思って。このメンバーじゃなかったら多分ダメだな、一人でもいなかったら、本当にダメだったなと思って。改めて仲間のありがたさを、先輩と同級生、実感しました。

― それ、すごいいいね。演技とかは誰かに聞くとかいうのある?

最近、だいちさんによくアドバイスをいただいてて。

― そうなのね。

同じ中央生で一緒に歩いていく機会だったりとかがあって、その時に聞いたりとか、稽古中に2人とも出番がない時に「さっき、どうでした?」みたいなことを言ったりしてて。

― そうなんだ。っていうことは、多分ひいろちゃんも誰かに「これはひいろに聞こう」とかってあるんじゃないの?

うはっ、あるんですかね。私、本当にどれも全部中途半端なんです。

― そんなことないと思うけど。

困ってます。

― 何かあるはずだけどね。

ふふふ。あるといいですけども、これから開拓していきます。

― そっか。本当に仲間ってね、稽古の時からそういう風に、みんなでヒメヒコっていう舞台を創っていくっていう感じになるよね。しかも今回、ピッチがすごい早いっていうか、期間が短いから、時間がないっていう中で、みんなのチームとしての集中意識は高いかもね。

はい、自分のことだけじゃなく、全体のこととかも考えて。

― 後輩が入ってきて、ヒメヒコ全体の雰囲気とか、そんなのはどうですか?

去年に引き続き、いい感じかなと思ってます。

― そうなんだね。後輩も今年5人入ったんだっけ? 嬉しいよね。入ってきてくれてね。入ってこない時もあったからね。

(もし入ってこなかったら) 6人でヒメヒコをするから、足りない(笑)本当に感謝です。一年生と新入生には。

― 本当だね。良かった、良かった。ひいろちゃん、あとはいろんな人に聞きながら学びながら、多分ひいろちゃんからも、みんな学ぶところがあると思うんだけど、そうやってみんなでいいものができていったらいいね。

はい。

― じゃあ、公演に向けてのメッセージをお願いします。

うーん、まあ・・・なんていうか、今年は去年より準備期間が短いんですけど、各々本当に学校の勉強とか続けながら一生懸命やってて、稽古ない日とかも、みんな集まってやってたりする人たちもいるし、

― え~、そうなんだ。自主練でね。

はい。だからなんかもう、それでもう本当にみんな短期間ですごく成長してて。・・・なんか、めっちゃ偉そう、上から目線で(笑)

― いやいやいや、いいんですよ。

だから、もう本当にホントに本格的なので、「高校生だから、やっぱこれぐらいだよね」とは言わせないっていう舞台にします!

― すごい!

偉そうに言いましたね。ふふふ。

― それぐらい強気でないと。

んふふふ。頑張ります。強気な気持ちで。

― そうです。それがやっぱりお客さんを感動させるからね。強い気持ちとか一生懸命な熱い気持ちっていうのは、それがお客さんの感動を呼ぶというか、伝わるからね。

そうですね。

― もうひいろちゃん、元気いっぱいだから、そのキラキラがいっぱいこう、ね、お客さんにバーンって。

あははははは

― 投げつけるくらいがいいよね(笑)

笑顔だけは絶やさずにいこうと思います。

― そうそうそれ、大事大事。

― そういえば、オーディションはどうでしたか? なんかその役を狙ったりとかしてたの?

いや、もう本当にオーディションは、とにかく役が欲しい!って。今年、人がまた増えたし、すごく上手い人たちばかり。去年ももちろんそうだったんですけど、去年は私、入ってすぐにオーディションがあって、こういうものっていうのが分からないまま受けたので。今年はもう、分かるって言ったらあれですけど。

― 一回経験してるからね。でも毎年やり方違うけどね。うふふ。

そうそう。今年ランニングがあって、死ぬと思って。本当に私、動くのがそもそも苦手な部類で。

― え、そんな元気なのに?

そうなんですよ。めちゃめちゃインドアなんです。

― 本当に?(笑)

本当に。動きたくないくらい、できれば座ってたい人間。

― (笑)え、そのキャラクターすごいね。

あははは。よく言われるんです。めっちゃキャンプとかアウトドア好きそうだって。ヒメヒコでキャンプは好きなんですけど。いや、でもなんか、まあ、そんなって感じで。

― え〜? 山登り行ったっけ?

行きました。

― 登った?

登りました。

― あ〜、頑張ったね~。

あはは、達成感すごかったですよ、山登り。

― やっぱりすごいよね、あれはね。

みんなで行けたから。

― そうそう。みんなでね、仲良く行けるから、行けるんだよね。

はい、行けました。違う人だったら多分断ってました(笑)

― (笑)そうなんだ。すごいギャップだ。

だからもう、あのオーディション前のランニング、太郎さんにお願いして、一緒に太郎さんについて行くって思って。

― あ、それは良い方法だったかもしれない。

オーディション終わりはちょっと学校の事情とかで、全然太郎さんについて行けなかったんですけど。まあ、頑張って走って。

― 頑張ったね〜。

オーディションの当日に、私、風邪ひいて喉を潰しちゃって・・・。

― あ〜、そうだったんだ。

もう最悪だと思って、朝からちょっと泣きそうになりながら行って。でもまあ、なんでか、その日すごく歌がうまく歌えて。

― ほんと?? 風邪ひいた方が良いのかな?(笑)

(笑)本当に謎ですよね。なんか、「え、私、風邪ひいた方が本領を発揮できるのかな?」ってちょっと複雑な気持ちになりましたけど・・・。

― 上手く歌えたっていうのは、声は出なかったけど音程が取れたとか、そういう感じ?

はい。声がその時だけ出たっていうよりかは、歌い方が良かったんですかね・・・っていうのは自分で感じて。

― へ〜、気が抜けててゆったり歌えたのかな?  逆に力まずに、ゆった~り歌えたのかもね。

ほんとに。あと演技では、今年男女2人で台本を渡されて、「ここをやってみて」みたいな。劇中に出てくる「しっかりしてよ」っていう歌があるんですけど、それを姫子先生と昭彦先生になってやるんです。それをやりました。とうやにお願いして、一緒に。

― どうだった? 上手くいった?

なんとか。もう全部何も決めずに、アドリブでいこうって、二人でアドリブでいって。そしたら、とうやが、去年の老夫婦の・・・

― (笑)去年、老夫婦だったからね。ふふふ。

で、歌の歌詞で「初めて出会った場所は?」っていう歌詞があるんですけど、本来の劇中だと前の台本では昭彦が「東京スカイツリー」って説明して、「誰と行ったのよ(怒)」って姫子先生が言う流れだったんですけど、それをとうやが「廃墟の前!」って言って(笑)

― (爆笑!)

「誰と行ったのよ」って、(行ったけど)って。

― (笑)行ったんだよ。本人なんだけどね。

本人なんですけど(笑)

― おもしろ〜い(笑)

とうやがそのアドリブを入れてきて。 あ、去年のやつやって。

― すごいね。さすが老夫婦、息が合ってるね。

結構今でも「じいさん、ばあさん」言ったりする(笑)

― (笑)面白いね~。でもそんなことができるって、すごいね。やっぱり、ヒメヒコキャストは素晴らしい♪

オーディションも、とうやのアドリブに助けられました。

― そっか~。

やってて自分でも笑いそうでした。「誰と行ったのよ」みたいな(笑)ん~・・・わしやんって(笑)

― それは面白かったねっていうか、そういう楽しいオーディションで良かったね。

割と楽なっていうか、明るい気持ちで終わりました。引きずらず。ふふ。

― 風邪が心配だったけどね、案外うまくいって。

良かったです。

― そっかそっか。それで発表があって、その時にナツだって分かったのね。

はい。あ、ナツか、って。私がこの役できるんだ、と思って。でも「私、女子高生できるかな?」って思ってて。

― 今、女子高生だけどね(笑)

うふふ。なんか、演技ではできないような気がしてきたなと思って。去年、おばあちゃんだったからな。あ、できるんだ私も、って。

― ふふふふ。若返ったね。

若返りました。

― 楽しみだね。私もずっといろんなナツを見てきてるからね。今年はひいろちゃんのナツを、すごい楽しみにしてます。

頑張ります。

― そっかそっか。楽しそうで良かったです。

楽しみです。

― そして最後に、またたくさん泣いてください。

泣きます♪ 今年も結構泣きます。もう、一回練習中に(笑)

― 本当?(笑)

― でもさ、9月に公演は終わるけど、その後もさ、私としては何らかの形でね、やっぱり3年生が卒業する時期まで、みんなでいろいろしたいよね。

したいですね。今みんなで、だいちさんと、さやさん引き止め作戦を。うふふふ。

― そうだよね。本当、何かあるんじゃないかな。

あるといいですけどね

― ま、でも今は9月に集中しないといけないからね~。

日が進む度に、もう巻き戻したりするかも。

― 泣くの半分くらいにしとくかな。でも「最後」っていう気持ちでやるんだから、いっぱい泣くかもね。

いっぱい泣きます!多分。

― いいよ、青春の涙!あははははは。

あははははは。

― じゃあ、ひいろちゃん、頑張ってください!

頑張ります!

― 応援してます。

ありがとうございます。

― ありがとうございました。

ありがとうございました。

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