道を歩いたり、車に乗っていたりすると、畑やお庭の中に、ひと際目立つ黄色やオレンジの実を付けたみかんの木を見つけます。元気良く茂った緑の葉の中に、丸い黄色やオレンジの点々が、とても可愛らしく、花々が少ない冬の景色を明るくしてくれて、絵になる風景にいやされることも。
ここは鹿児島。柑橘(かんきつ)類の産地ですね。つまり、みかんの仲間がいっぱいいる。目に留まるあの実は、どの種類のみかんだろう?と考えるのが楽しくなります♪
よく食べられる「温州(うんしゅう)」みかんは、発祥が鹿児島県の長島とされていて、英語では「satsuma mandarin(サツマ マンダリン)」。欧米では、単に「Satsuma(サツマ)」というだけでも、みかんのことを表すから面白い。サツマ=みかん・・・日本人には分からないよね。このサツマ、美味しいよ!とか英語で言われても、いや、さつま芋じゃないよ! とか返しそうな(笑)
鹿児島の柑橘類は、日本の中でも生産量1位を占めるもの、上位を占めるものがいろいろありまして、「たんかん」や「辺塚だいだい」をはじめ、「紀州みかん」や「金柑(きんかん)」、「ポンカン」「ボンタン」、小さな「桜島小みかん」から、世界一大きい柑橘とされる「晩白柚(ばんぺいゆ)」などがありますが、このポロポロこぼれている割と大きな柑橘類は何でしょう?
調べてみると、これは「大橘(おおたちばな)」という品種で、文旦(ぶんたん)系なので「かごしま文旦」とも呼ばれますが、今では「サワーポメロ」という名前で知られているみかんらしいです。このみかんをよりよく知ってもらうために、鹿児島で公募で付けられた愛称なのだそうですよ。いい名前ですね!(ちなみに熊本では「パール柑」、高知県では「土佐文旦」と呼ばれています)。グレープフルーツにも似ていて、それより大きいですが、鹿児島では、特にいちき串木野市で生産が盛んで、鹿児島県内一の生産量になっています。
庭木のサワーポメロは実がならないこともあるそうですが、この木は結構なっていますよね。すごい! 落ちて腐る前に、栗拾いならぬ、みかん拾いをして下さい!
でも、このサワーポメロ、出荷するときは追熟させて甘さを引き出してから出荷するのだそう。外の皮はものすごく厚いので、ずっと保存がきくみたいで。この落ちているのも、もしかして追熟中?(笑)
サワーポメロは、中のみかんの外袋はむきやすくて、実もしっかり、香りが良くて、甘みと酸味がバランスよく、食べやすいみかんなんですよ。一度、食べてみて下さいね♪(商品説明みたいだ・笑)
最近は宅地開発で、あそこにあった可愛いミカンの木がなくなっちゃったね、ということもあり、それは寂しいので、皆さん、畑や庭にみかんの木があったら大切に、鹿児島のそして鹿屋の風景をいつまでも美しくして下さいね☆ ・・・でも、そしたら食べられないね!?(困)
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